こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
コロナにより開幕が遅れていたプロ野球の公式試合が6月19日から始まります。野球ファンにとっては待ちに待った開幕ではないでしょうか。同様にサッカーJ1リーグは7月4日から、なでしこリーグは7月18日から始まります。海外に目を向けても、イングランドのサッカー、プレミアリーグは6月17日、イタリアのセリエAは6月20日から始まるそうです。
世界がやっとスポーツ観戦を楽しめるところまでは来ました。しかし、いずれにも共通するのは無観客試合だということです。
多くの観戦者はテレビやインターネットで観戦しているのだから、無観客試合でもいいじゃないかと思われるかもしれませんが、やはりスタジアムで盛り上がりながら観戦したい人は多いですし、何より選手が無観客だとやりにくいようです。
2014年にサポーターが起こした事件による制裁で無観客試合を経験した浦和レッズの槙野選手は、当時試合後にこう語っていました。
「1つ1つのプレーに対してリアクションがあれば、もっと力強い一歩が踏み出せた。サポーターがあっての僕たちなのかなと改めて思いました。」
選手は試合に集中しているとは思いますが、やはり観客の声援が励みになっています。何もリアクションがないところでプレーをするのは、さぞ辛いことでしょう。
学校のオンライン授業でも同じでしょう。目の前に生徒がおらず、画面の向こうにしかいません。Zoomなど双方向通信のアプリを使って反応を確認できた場合はまだ良かったかもしれませんが、そうは言ってもやはりリアクションが分からないまま授業を進めざるを得ないことも多かったことでしょう。
私もこの4か月間は対面での研修会やセミナーはなく、オンラインセミナーのみでした。Zoomで配信するのですが、やはり話している時には参加者のリアクションを確認できず、ギャグを言っても笑ってくれているのかどうかも分からず、辛い思いをしました(まあ対面式でもいつもギャグは滑るので同じことですが…)。
プロスポーツはしばらくは無観客で試合をせざるを得ないと思いますが、一昨日、Jリーグも所属する日本トップリーグ連携機構が無観客試合のことを「リモート・マッチ」と呼ぶことを発表しました。通称「リモマ」です。
「無観客」というネガティブなイメージを除くために名称を変えたということですが、「リモマ」という言葉が定着するまで無観客状態が続いてしまうのでしょうか。
一方、学校のオンライン授業は、スポーツの試合と違って、今後も活用が期待されます。リアルな対面授業とオンライン授業を併用することで大きな学習効果が期待されます(ブレンディッド・ラーニングと言う授業手法です)。
先生たちにとっての「リモマ」は、これからです。工夫をして定着をさせていきましょう。