こんにちは。コアネット教育総合研究所松原和之です。

一昨日、大阪で私立中高の「管理職研修」の講師を務めました。
私が担当したパートは「カリキュラム・マネジメント」。
新たな時代に合わせて、コンピテンシー(社会で活躍するために必要な汎用的な資質・能力)やアクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)を念頭に置いたカリキュラム・マネジメントをすべきという話をしました。

そして、新しい学習指導要領でもカリキュラム・マネジメントのポイントだと指摘している教科横断、教科連携のマネジメントを強調しました。
なぜなら、汎用的な資質・能力を身に付けることが求められているので、これまでのように教科ごとに壁を作っていては対応できないからです。

そこで、ご紹介したのが「視覚化カリキュラム」です。
新潟県上越市で取り入れているカリキュラム・マネジメントの手法です。
簡単に言えば、学年ごとに、全教科の年間単元計画を一覧できるようにして、それぞれの単元間の連携を色や線で表現したものです。

【参考】上越市立雄志中学校の視覚的カリキュラムはこちら

私が提言したのは、まず学校ルーブリックを作成し、生徒が身に付けるべきコンピテンシーを明確にする。そして、そのコンピテンシーを各教科のどの単元で身に付けるかを計画し、視覚化カリキュラムに落とし込むことです。
これで、コンピテンシーがいつどの教科の単元で学ぶことができるのかが視覚化されます。

そして、このカリキュラムに従って、アクティブ・ラーニング型の授業を取り入れていくのです。
単元に1回でよいので、コンピテンシーを身に付けることを強く意識したアクティブ・ラーニング型授業を取り入れてください。
これが私の願いです。

一昨日の研修でこの願いが伝わったかどうかは分かりません。
でも、社会で活躍するために必要な汎用的な資質・能力=コンピテンシーを身に付けることは、これからの時代には必須です。

早くこのことに気がつき、コンピテンシー・ベースのカリキュラムを作り、授業を実施し、評価・改善するPDCAサイクルを回し始めるように願っています。

これが新時代のカリキュラム・マネジメントなのですから。