こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
「はじめは点で、それが線になって、面になって、立体になっていくような感じですよね!?」
これは、ルーブリック(※)の評価基準を作っている時に、ある先生がおっしゃった言葉です。
※ルーブリックの説明はこちら
私がルーブリックづくりをお手伝いする場合は、評価項目(規準)や評価基準は、先生方何人かのグループで話し合いながら作ることを推奨しています。
評価基準は生徒たちがどのレベルまで学ぶのか、というとても大事なことを決めることです。
なので、他人が作ったものをそのまま使うのではなく、先生方が目線合わせをしながら、オリジナルに作っていくことがとても大切です。
そして、ルーブリックを作ることを通じて、先生方も学んでいくのです。
この日も、先生方が数人集まり話し合いながら、評価基準を作っていました。
評価場面を思い浮かべながら、生徒たちが実際に発揮できそうな力を思い浮かべながら、S-A-B-C-Dの5段階で、生徒たちが到達すべきレベルを設定していっていました。
1つの評価項目について、中高6年間で成長していく5段階の資質・能力を書き分けるのは、結構難しい作業です。
どの要素が備わっていれば最低のDが付けられるのか、それにどの要素が加わればCにアップできるのか、と段階的に資質・能力における質の変化を記述していくのです。
その基準作りにおいて、頭を悩ませている時に、一人の先生がおっしゃったのが、最初の言葉です。
点→線→面→立体。
資質・能力の発展段階を空間の次元に喩えて言ったのです。
なかなか秀逸な比喩です。
こんな気づきがあることがとても大事なことです。
それ以外にも、
「単純なことから複雑なことに対応できるようになっていく」
「表面的なことから本質的なことになっていく」
「狭い範囲から広がっていく」
「一人で完結していたものが周りを巻き込んだり影響を与えていくようになる」
など、資質・能力の発展段階は、いくつかの法則があることに気づきます。
こういった気づきを自ら得ることが大切です。
だから、やっていて楽しいのです。
ルーブリックづくりは、やらされている思ったら面白くも何ともありません。でも、自ら能動的に学ぶつもりで取り組んだら結構楽しいものです。
時間も掛かるし、頭も使うし、大変な作業です。でも、やってみると楽しいのです。
みなさんの学校でルーブリックを作ることになったら、ぜひ積極的に参加してみてください。
楽しさが分かりますよ!