こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。

奈良女子大学が2022年度に工学部を新設します。国立大学だけでなく私立大学も含めて女子大では初の工学部設置となります。
定員は45名。「人間情報分野」と「環境デザイン分野」の2つの専門分野を設けるとのことです。

大学の工学部といえば、東京大学でも京都大学でも在学者の女性比率はわずか10%程度です。東京工業大学に至ってはたったの8%です。現状は、工学系の大学にはいかに女子が少ないかが分かります。

これからのSociety5.0時代を考えると、産業界においても、ロボット分野など工学系のエンジニアや技術者がたくさん必要になります。特に、モノづくりの現場においては、多品種少量生産が主になっていくことで、多様性や感性、創造力が必要となり、女性の活躍の場がますます広がることが予想されています。

しかし、女子高校生の中には、工学分野を目指したいけれども、圧倒的に男子が多い環境で学ぶことに抵抗を示す人も少なくありません。女子が工学部に入りたくても入れないような状況が実際にあるということです。

つまり、「工学は男の社会」みたいな誤ったイメージが出来上がっているのです。

女子大学で工学部の新設というのは、そうした状況に一石を投じることになるでしょう。

女子は理系学問が苦手、なんて誰が言った!? そんなエビデンスはないらしいですよ。
ステレオタイプな進路指導をしないで、ユニバーサルに考えましょう。