こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。

今日はクリスマス。
テレビで見たのですが、サンタクロースさんは新型コロナウイルスの免疫を持っているので感染しないそうです。サンタさんは元気なので、みなさんのところにも無事にプレゼントが届いたと思います。よかったですね!

さて、今年も残すところあと1週間。今年はコロナ一色でしたね。新語・流行語大賞も「3密」でした。さすがの「鬼滅の刃」も「あつ森」も追いつけませんでした。
新語・流行語大賞の30個のノミネートの中には「新しい生活様式/ニューノーマル」「アベノマスク」「おうち時間/ステイホーム」「オンライン○○」「Zoom映え」「クラスター」「GoToキャンペーン」「自粛警察」「ソーシャルディスタンス」「テレワーク/ワーケーション」「濃厚接触者」「PCR検査」とかなりたくさんのコロナ関連の言葉が入っていました。
来年はコロナが早く終息して、明るい1年になるといいですね。

私が2021年に向けて注目している新語は「教育DX」です。「DX」とは「デジタル・トランスフォーメーション」の略語で、「デジタル技術で変革を起こす」ということです。企業や産業界では既に多く使われる用語となっていますが、学校や教育界ではまだまだです。

今年は、コロナによる休校要請があり、オンライン授業の必要性もあって、多くの学校でICT活用が進みました。公立小学校・中学校では、「GIGAスクール構想」で、国の予算がついたので、全国的に児童・生徒一人一台情報端末の体制が整いつつあります。

でも、「学校あるある」ですが、ハードだけが整って、ソフトが追い付かず、宝の持ち腐れ現象が起こる、なんてことがないか心配です。
オンライン授業のためだけに児童・生徒一人一人にタブレット端末を配付する必要はありません。というか、それだけだったら税金の無駄遣いです。

教育DXの定義は、「学校が、デジタル技術を活用して、カリキュラムや学習のあり方を革新するとともに、教職員の業務や組織、プロセス、学校文化を革新し、時代に対応した教育を確立すること」ですが、「革新」を起こすというキーワードが大切です。

いま進めている「教育ICT化」は、アナログをデジタルに置き換えて業務改善や効率化を起こす程度の想定しかしていません。
紙で配っていたプリント教材をデジタルでタブレットに配信する程度のことです。もちろん、それだけでも、瞬時に配布し、瞬時に回収、瞬時に電子黒板に提示ができますので、かなり効率化が図れます。
教科書がデジタルになれば、重い教科書を何冊も毎日持って歩く必要はなくなります。

しかし、その程度であれば、従来の授業スタイルに慣れたベテラン教員には、魅力に映りません。
もっと授業のあり方が変容するような革新的使い方をしましょうよ。

児童・生徒が持つタブレットに双方向通信ができるアプリを入れておけば、時間と空間を超えて協働的な学びが実現します。
一人一人が端末を持っているので、使い方によっては主体的な学びを引き起こすことが可能です。
さあ、ここまで条件が揃えば、賢明な先生方が学びの革新を起こすことは容易いことだと思います。

その他にも、生徒がタブレットで学ぶようになれば、学習履歴がデジタルに蓄積されます。校内に学びのビッグデータが構築されます。人工知能も活用してデータ解析すれば、学習効果を革新するアイデアが生まれるでしょう。

これが「教育DX」です。ICTやデジタル技術を活用して、これまで想像もしなかった学びの革新を起こしましょう。
もちろん先生方がICTを活用することで、先生方の仕事を革新することも可能です。

先生方の働き方改革と、生徒の学びの充実を図るために「教育DX」は必須です。

さあ、2021年を教育DX元年にすべく、みんなで頭をひねっていきましょう!

良いクリスマスを。そして、良いお年をお迎えください。