こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。

先月も「GIGAスクール構想」についてブログに書きましたが、それが新型コロナウイルス感染症対策という意図で大きく変わりました。

先週(2020年5月11日)、文部科学省から「令和2年度補正予算概要説明~GIGAスクール構想の実現」というオンライン説明会がありました。
そこでは補正予算として2,292億円を用意し、5年間で実現しようとしていた「1人1台端末」を年度内に実現できるよう前倒して補助金を出すということが発表されました。

コロナ禍による休校で、全国すべての学校が休校を余儀なくされました。文部科学省の調査によると、この間、同時双方向のオンライン学習をしていた学校は全体の5%に過ぎなかったそうです。この状況に対して、「もっとオンライン学習を進めなければ」「児童・生徒の学びを止めてはいけない」。そのためには「ICT環境を早く整備しなければならない」という危機感を文部科学省は感じたのだと思います。

説明をしていた文部科学省の高谷課長の熱意あるプレゼンが話題になっているようですが、私も説明会の中継を見ていて、「ここまで言うのか」とびっくりしました。

映し出したスライドは以下のような感じです。

(以下、説明会動画から発言を抜粋)
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できることから、できる人から使いましょう。
一律にやる必要はありません。
緊急時ですから。
それなのに、「いや、一律じゃないからダメなんだ」と言うのは、やろうと言う取り組みから残念ながら逃げてると言うふうにしか見えなくなります。
それは大きな間違いです。
できる人からできることから、取り組まなければいけない緊急時です。

はっきり言って、今の一般社会から見たら、教育のICT環境って物凄い遅れてます。
私も、教育を担当して驚いてます。
皆さんも是非おかしいんだ、今が間違ってるんだ、と言うことを是非ご理解頂いて、是非対応して下さい。

やろうとしないということが一番子供に対して罪だと、私は思います。
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これは発言の一部ですが、かなり強い口調で、ICT環境整備を急ぐよう自治体に働きかけていました。

そして、今回のGIGAスクール構想で、私が一番注目したのは、「GIGAスクールサポーター制度」です。ICT環境整備の設計や使用マニュアルの作成、使用方法の学校への周知など、ICT環境整備の初期における技術的対応を外部委託するための補助金を出すという制度です。

ICT機器を購入する費用やネットワーク環境を整備する費用を国から補助されても、それを推進するための人材がおらず、どうしてよいか困惑している自治体は多いと思います。
各自治体で外部人材を確保する費用の半分を国が補助してくれます。ぜひ、この制度を活用してICT環境整備を、そして学習への活用方法の検討を進めてほしいと思います。
この制度の特徴は、機器整備の補助が小中学校に限られるのに対し、高校も対象になっていることです。もちろん私立も対象です。

タブレット端末は生徒(ご家庭)負担で購入するとしても、環境整備のコンサルタントは雇いたいという私立高校にとっては、使いやすい制度ではないでしょうか。
ただし、申請期間が短いので、直ぐに文部科学省にお問い合わせください。

もちろん私ども(コアネット教育総合研究所)でもご相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

ICT環境整備は今年度が勝負です。子どもたちの未来のために、ぜひ検討してください。