こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
前回、同タイトルでブログをアップしたところ、様々な反応をいただきました。そこで、第2弾です。
学校内で、いつでも、どこでも学ぶということを実現するためには、学校内をもう少し雑然とした空間にしたらいいのではないかと思います。
雑然と言っても、要らないものが置いてあるというのでは困ります。 知的雑然さを醸し出すのです。
どういうことかと言うと、子どもたちに何らかの知的刺激を与えるものを校内の至る所に置いておくのです。
ミュージアム・スクールとでも言いましょうか、学校を博物館や科学館のように展示物で溢れた空間にしてしまうのです。
廊下の端っこに地球儀を置いておく、壁に大きな歴史年表が貼ってある、というレベルで構わないのです。
よく、廊下に絵画を飾っていたり、花が生けてあったりする学校は見ることがあります。美や芸術に自然に触れる機会を作り出しているのだと思います。
それと同じです。それを9教科すべてでやりましょう。芸術科だけでなく、国語科でも数学科でも。
教科教室型校舎(教室が教科ごとに集まっているタイプ)の学校の場合、それぞれの教科の教室の前に、教科の展示コーナーがあります。それと発想は同じです。
同志社中学校の社会科のメディアスペース
教科教室型の校舎ではなくても、同じような展示コーナーを作ることは可能でしょう。ちょっとした空きスペースで構わないのです。
理科や家庭科、芸術科など特別教室を持つ教科は、その教室の近くのコーナーを展示スペースにすればいいでしょう。
他教科は、普通教室棟の各フロアの階段前のスペースを割り当ててもいいと思います。
生徒の作品を展示している学校は多いと思います。それはそれで、生徒の発表の場にもなっていますし、他の生徒の作品を見てやる気が出ることもありますので有効だと思います。
でも、いまここで推奨しているのは、生徒の作品の展示ではありません。むしろ、学校の外にある世界を見せたいのです。その世界の一流のもの、本物、先端のものを見せたいのです。
触れる、体験できるようなものもいいと思います。
外界との接触、そして知的な刺激を誘うことが目的です。
無理矢理利用させる必要はありません。自然と触れさせるのがねらいです。でも、放っておいたら誰も寄ってこないので、興味・関心をひく仕掛けは必要だと思います。
同志社中学校の理科のメディアスペースには何とカバのはく製が!
このようにすると、校舎内は雑然とします。几帳面な方は何もないスッキリしたスペースの方が好みかもしれません。
物を置いておくと壊すとか持って帰ってしまうという心配もあります。
物を管理するのも大変です。先生方に仕事を1つ増やしてしまうことになります。
これらのようにデメリットも多いことは確かです。でも、メリットはそれを上回る大きさだと思います。
生徒の可能性を信じ、生徒の自主性や能動性を高める仕掛けとして、知的雑然さを持つミュージアム・スクールを作ってみませんか。