こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
先週、京都の東山中学・高等学校で「アクティブラーニング実践研究会2018」が開催されました。
今年で3年目のこの研究会は、東山中高で行われているアクティブラーニング型授業の公開研究会です。
研究授業と研究協議会が行われたのち、総括講演として、京都大学の山田剛史先生のお話がありました。そのタイトルが「データ分析から見るアクティブラーニングの効果と課題」です。
山田剛史先生はコアネット教育総合研究所で開催する講座の講師を務めていただいたこともある第一線でアクティブラーニング研究をなさっている研究者です。
東山中高のアクティブラーニング実践にも3年間関わっておられ、今回はその中間総括的な意味で、データ分析による振り返りを行ったとのことです。
分析の詳細については、ここでは触れませんが、私が注目したポイントは、
・「主体的な学び」と「深い学び」の相関が強い。
・AL型授業の実施は「授業や学習への好意」を通じて、「主体的な学び」に相関している。
・「対話的な学び」を中心とするクラスターに属する生徒は学力テストの点数が相対的に高い。
といったことです。
もちろん、この学校の生徒での調査ですから、一般化できるわけではありませんが、なかなか面白い分析結果が得られていたと思います。
大学で盛んにIR(Institutional Research)が取り入れられているのと同様に、今後は、初中等教育においてもデータ分析による教育・経営改善が図られていくとよいと思います。
学校評価も含めて、データやエビデンスで語っていくことを心がけていきましょう。
※私が見学した授業は、ジグソー法をアレンジした手法の大変興味深い授業でした。