こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
学校改革のお手伝いをしていると、改革する内容よりも、いかに改革を進めるか、つまり組織改革の問題に悩む場合が多いです。
正常な状態であれば、何か悪い所があれば、組織の自浄作用が働いて良くなっていくものですが、そうならない組織があるのです。
改革を阻む原因はここにあります。
このたびノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑さんは、免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「pd-1」を発見し、このブレーキを取り除くことでがん細胞を攻撃する新しいタイプの「がん免疫療法」を実現しました。
本来身体は何か悪いところがあると免疫力で治癒していくわけですが、がん細胞をやっつけようとする免疫にブレーキをかける物質があったというのです。
つまり、自然治癒力を邪魔するものがあり、それを取り除く治療法を発見したというわけです。
がんを治す方法として、手術、抗がん剤、放射線治療に続く第4の方法として期待されています。自分の身体の力を使って治すことができるのであれば、そんなに良いことはないですね。
学校組織のがん細胞を治癒する自浄作用にも邪魔をするものがあるような気がします。
それは、現状満足、他人事、惰性や変わることに対する不安や負担感など、一人ひとりの意識の中にあります。
それを取り除くものを発見できれば、学校改革を進めることが容易になるかもしれません。
ノーベル賞はもらえないかもせれませんが・・・。