こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
本日、鎌倉にあるカトリック雪ノ下教会の聖堂で「第2回カトリック学校で学ぶ魅力」というイベントが開催されました。湘南地区にあるカトリック系の私立小中高校がカトリック学校の魅力を伝えるために開催したイベントです。
今年のテーマは「カトリック学校とグローバル教育」でした。前半は、湘南白百合学園小学校、清泉小学校、栄光学園中学高等学校、湘南白百合学園中学・高等学校、清泉女学院中学高等学校、聖園女学院中学校・高等学校の6校の学校紹介がありました。
今回の学校紹介の良かったところは、学校の理念や教育目標などの抽象的な話ではなく、実際に取り組んでいる授業や教育の事例を紹介していただき、聞いている方が具体的にイメージができた点です。1校10分ずつでしたが、とても良く学校の考え方やスタンスが伝わってきました。
最後に登場した聖園女学院は、生徒4名が登壇し、授業の中で学んだことをパワーポイントを使ってプレゼンしていました。宗教系の学校にしかできない奥の深い話で、とても感動しました。
イベントの後半は、上智大学神学部教授の瀬本正之神父による45分間の講演。タイトルは「カトリック学校とグローバル教育」でした。
登壇するなり、「自分は上智大学の中でもグローバル教育を語るには不適切な人選」といって笑いを誘いました。瀬本先生は、現在、グローバルに活躍するには英語が必須だが、それがグローバル教育とイコールではないと言います。グローバル教育とは人間であることに責任を持つことが大事だと教えることであると語りました。人には基本的な関係が4つある。神との関係、自分自身との関係、自然との関係、人との関係だ。それぞれの関係において和解することが課題であり、そうして神からいただいた自分という存在を大切にすることが大事なことだと、瀬本先生は教えます。
私はキリスト教には不案内なので本質は理解できていないかもしれませんが、私の理解では、自分との対話を通じた自己認識、自己肯定感を前提として、多様な人や自然と共に生きることを学ぶことがグローバル教育なのだと教えていただいたと思っています。
それは、瀬本先生の話からだけではなく、6校の先生や生徒たちが語った教育実践の中からも伝わってきたことです。
今日はカトリック学校にとってのグローバル教育について再認識させていただく良い機会となりました。忙しい時期にイベントを企画し準備なさった先生方に感謝申し上げます。
会場となった雪ノ下教会は、鶴岡八幡宮に続く若宮大路の段葛の直ぐ傍にあります。