こんにちは。コアネット教育総合研究所の松原和之です。
昨日(2017年1月28日)、京都の東山高校で、アクティブ・ラーニング実践研究会がありました。
担当の先生が東山高校でのアクティブ・ラーニングの取り組みを紹介した後、アクティブ・ラーニング型授業の公開授業がありました。授業後の検討会では、全国から見学に来られた先生方が集まり、授業の良かった点、改善できる点について話し合いました。
東山高校では、1年半前から学校あげてのアクティブ・ラーニングの推進に取り組んできています。現場の先生方が集まり、研修会や勉強会、研究授業などに積極的に取り組み、徐々に校内に広げてきています。
開始前の案内アナウンスは、ロボットのPepperくんが行っていました。先進的!
一般に、東山高校のような進学校の場合、大学受験の対策として、きちんと教科知識を獲得させなければいけないというプレッシャーがあり、なかなかアクティブ・ラーニングに取り組めません。
しかし、大学入試改革による求められる力の変化や、教育目標である「セルフリーダーシップ」の実現の必要性を訴えながら、主体的に学ぶ大切さを徐々に浸透させてきています。
副校長の福地先生が学習力強化プロジェクトの委員長となり、アクティブ・ラーニングを率先して進めています。
授業検討会の後は、京都大学の山田剛史先生からの総括講演がありました。
山田先生は、アクティブ・ラーニングの推進を教師個人の取り組みにするのではなく、組織として取り組むことの重要性を説いていました。
京大の山田先生は東山高校の学習力強化プロジェクトの外部委員として、推進を支援しています。
東山高校では、定期的に勉強会を開いたり、教科横断の三人組で授業案を考える取り組みをしたり、アクティブ・ラーニングをチーム・ティーチングで行ったりと、個々の活動にならないように気を付けていました。こうして、組織的な取り組みにしているのだと思います。
東山高校は、近年、大学合格実績を伸ばしてきた男子進学校です。このようなタイプの学校がアクティブ・ラーニングの導入に成功すれば、アクティブ・ラーニングの未来も明るいと思います。
このような研究発表会はゴールではなく、PDCAサイクルのC、つまり外部の人にも評価してもらい次の改善につなげる通過点なんだと、東山高校の先生もおっしゃっていました。
このような前向きな取り組みに敬意を表します。これからの進化に期待しています。