みなさん、こんにちは。
コアネット教育総合研究所の福本です。
 
先日、今年新講座として開講を予定している、
スクールコーチング「TALK」のアドバンス編の講座内容構築のために、
ある中高一貫校の授業観察をさせていただきました。

この講座は、アクティブラーニング型の授業を効果的に展開するための、
いわゆる授業手法ではない、根底にある要素をトレーニングすることを
目的としています。
 
具体的には、学ぶ集団づくりや、ファシリテーションなどがテーマになってきます。
 
この日は、三つの授業を観察させていただきました。
教科は、英語と物理と数学です。
それぞれに、先生方は工夫されており、
生徒の思考を深める働きかけと授業を展開されていました。
 
本筋から少しずれるのですが、そこで感じたことがあります。
 
私がこの日見させていただいた授業は三つ。
ただ、生徒たちはこのほかにも、同じ日に三つ以上の授業を受けています。
当然、教科はばらばらです。
 
これだけの量の知識を、日々インプットしていると思うと、
改めてではありますが、若く柔軟な「脳みそ」とはいえ、大変だろうと思います。

ただ一方で、やはり知識量がある程度ないと、
アクティブラーニング的な授業を展開することは難しいことです。
 
そう考えると、一つ一つの教科の授業をアクティブラーニング化する、ということ以上に、
教科を横断して統合的な形で、知識を融合させアウトプットさせていく形のほうが、
むしろ本質的なことなのかもしれません。

もちろん、その土台は日々の授業で培われている部分があると思いますが、
それらの知識を総動員してアウトプットさせる取り組みを、
どう全体の教育活動のなかに組み込んでいくか、ということこそ、
新しい学力の要素を身につけていくためには必要なことなのかもしれないな、と思いました。
 
つまり、日々の教科の授業のベースは従来型の知識獲得に主たる目的を置き、
知識習得に効果が期待できる部分にはアクティブラーニング的な要素を取り入れる。
そして、年に一回なのか、一学期に一回なのか、
どこかでそれらを統合するような活動を取り入れる。
というような、教育活動の役割分担も、また必要なことのように感じました。
 
深い深いテーマですので、これで答えが出たわけではありません。
私もまた、深く深く考えていかなければいけないな、と思います。